会長挨拶

「石川県内の公立小中学校で勤務する事務職員を中心に教育事務を研究する会」

石川県公立小中学校教育事務研究会   
会長 宮本 健司(白山市立美川中学校)

 2024年4月1日から会長に着任しました、石川県白山市立美川中学校事務職員の宮本健司と申します。このホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

 私たち、石川県公立小中学校教育事務研究会は表題でお示ししたとおり、石川県内19の市と町が設置する小学校、中学校、義務教育学校に勤務する事務職員有志と自治体単位の事務研究組織の代表である校長先生を会員として構成されています。

 他の都道府県においても同様の組織が存在し、多くの団体は「事務研究会」「事務職員研究会」としているところが多いようです。あえて、教育事務を研究する会という名称を掲げ「教育活動に関わっていく」熱い思いを私も先輩から聞いてきました。2017年に学校教育法が改正され、事務職員の職務規定が「事務に従事する」から「事務をつかさどる」に改められました。改正から7年を経たものの、変化を実感しづらいとの声が聞かれます。今こそ、名称に掲げた「教育事務を研究する」を意識した活動を展開することで「事務をつかさどる」に近づくことになると考えます。

 学校が自主性自律性の確立を求められ、チーム学校を標榜し、地域とともにある学校としてコミュニティ・スクールが実施されている今日、事務運営でも“教育目標”の達成、“教育活動”“教育課程”の円滑な実施、“教育効果”の最大化など、教育○○における事務の役割を考えることで“教育”事務を研究する会の新たな姿を求めていきます。これらも研究テーマとした「『事務をつかさどる』を実装する」につなげていく道筋となると考えています。

 最後の「研究する」の部分について、一般的なイメージであるラボがあって研究論文に基づいてということとは異なり、学校独特である授業研究文化の一変形として事務分野における実務改善を実践研究として共有しています。

 今年度は1月1日に能登半島地震が発生したことを受け、8月21日の研究大会では岩手県立図書館長(元文部科学省防災教育調査官)森本晋也氏から「“命を守る”事前の備えと震災後の復興教育 ~東日本大震災の経験から~」と題して危機管理対応と復興教育について学びを深めます。これに先立って「特別企画・事務職員による能登半島地震報告」で情報を共有します。

今年度から「学校事務のグランドデザイン2024~2028」の5年間の取り組みもスタートしました。研究、研修推進、情報推進と各組織で様々な活動を実施します。このホームページも会員向けのコンテンツ充実と合わせて、事務職員って何している人?学校事務ってどんな仕事なの?ということがより伝わる内容への改善も進めております。

学校が多くのスタッフにより支えられ、そのことで子どもたちの学びが豊かなものとなるよう事務職員も一翼を担っています。子どもたちのウェルビーイング実現を支援するために毎日の仕事に精励しつつ、工夫と改善を志向しましょう。